天才たちの科学史―発見にかくされた虚像と実像 (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社 (2011年5月14日発売)
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感想 : 11
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 【自分のための読書メモ】
 この本を手に取った理由は至極明快。著者の名はまだお聞きしたことがなかったけれど、帯をみて、藤原正彦の数学者についてのエッセーの科学バージョンを期待したから。
 2009年は、ダーウィン生誕200年だったように記憶してるけれど、ダーウィンに関する著作も多く出たし、新聞の書評にもダーウィン関係の本は多く紹介されていたように思う。(一番印象に残っているのは、やはり大好き冨山太佳夫先生の毎日新聞の書評でした。)文系にとっては、ダーウィンの思想やそれを応用した社会ダーウィニズムの考え方は、やはり押さえておきたいところ。
 けれどこの本によると、なんとダーウィンさんは実験系の生物学者には、ウケが悪いととのこと。作者曰く「凡庸なダーウィン」が神格化されていく背景や、神格化を必要とした社会状況が指摘されていたりしたこと。また、理論としては穴があり厳密性を欠いているがゆえに、今も影響を持ち続けているカラクリが指摘してある、5章がぼく的には一番おもしろかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 平凡社新書
感想投稿日 : 2011年6月13日
読了日 : 2011年6月13日
本棚登録日 : 2011年6月12日

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