古典について (講談社学術文庫)

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  • 講談社 (2021年4月15日発売)
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伊藤仁斎、荻生徂徠、本居宣長に重点を置いて、古典研究について解説しています。

伊藤仁斎、荻生徂徠については、論語などの解説書で見かけるものの、朱子学と比べれば傍流の学派だろうと思っていました。
とはいえ生前から有名な学者なので、何がそんなに人を惹きつけるのか不思議でしたが、本書はそれを大づかみにさせてくれます。
「全体を全体として説いたものは、むしろ糟粕」(204頁)とする彼らの立場からすれば、大づかみになどせず、論語を精読しろと言われそうですが。

宣長について、中国文学研究者の著者が取り上げたのは意外。
国学者本居宣長は漢学に結びつかないイメージがありますが、言われてみれば古事記は基本は漢文で書かれているのでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年5月2日
読了日 : 2021年5月2日
本棚登録日 : 2021年5月2日

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