閉校予定の大学を卒業し損ねた残念集団、9人皆がみな訳あり、難ありの女生徒が、理事長の温情で、半年間卒業するための単位取得の合宿生活をするはめに
人の良さそうな丸顔とつるりとした禿げ頭、玉コンニャクみたいな理事長兼学長兼寮長兼臨時講師の角田大造先生
この理事長只者ではないと思われる
合宿所の部屋は二人部屋、割り当てられた二人は、なんの面識もないのだが、絶妙の組み合わせ、きっと理事長が考えに考えた組み合わせに違いない
各部屋の二人の前に現れるタイミングも絶妙!
20歳そこらのダメダメ集団の女生徒を表現しようと意図的にだと思われるが、それぞれの部屋の二人組の会話の文章は、ガチャガチャ落ち着きがなく、ギャルっぽくて、好きになれない
途中、読むのがしんどくなったが・・・
半年間の合宿を無事終えた卒業式での理事長のはなむけの言葉は、カーテンコールにふさわしい挨拶だった
「あなた方は、素晴らしい。過酷な灼熱の太陽の下で、すくっと天を仰ぐ大輪の花のように、とてもとても素晴らしい
これは魔法の呪文です。これから先、何か困難に出会った時、自己嫌悪に陥った時、そっとつぶやいてみて下さい。
『私は素晴らしい』
そして、どうかひまわりのように、常に明るい方、暖かい方を目指して進んで下さい。そんなに大きく間違えたりはしませんから
あなた方という、素晴らしい花たちと、学園最後の日を迎えられたことを私は心より誇りに思います」
表紙の大輪の花束と相まって、9人の女生徒の明るい前途を暗示しているかのようだった
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年10月29日
- 読了日 : 2019年10月29日
- 本棚登録日 : 2019年10月27日
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