今回の舞台は京都
死体が火を噴く奇怪な連続殺人事件が次々と起こり、京の人々を不安に陥れる
そんな火を使った難事件を止めるため、京都西町奉行長谷川平蔵は、松永源吾を京に呼び寄せる
真相を解明していくうちに、朝廷側の暦を司る土御門家の陰がちらつく
暦を我がもののように操る土御門家、それに対抗する幕府方の渋川春海。
おおっ、沖方丁のが『天地明察』ではないか!
源吾を助けるべく共に京に上がった魁武蔵の活躍も見逃せない
極蜃舞とひでりがみの対決
息子の銕三郎に後を託すかのようにして、自分が踏み台になって他の者を屋根に上げ、怒号や嗚咽、叫喚の渦巻く中、自ら火に包まれていく長谷川平蔵!
火盗改の名奉行の長谷川平蔵がこんな最期でいいのか
解説にもあるように「終章」の長谷川平蔵と当時まだ、6歳だった息子銕三郎の肩車のシーン、平蔵が亡くなってしまっただけに余計に心に沁み、静かな余韻を残した
これから父になる松永源吾にも父子の関係がどうあるべきなのかを示唆するようで感動した
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年9月17日
- 読了日 : 2020年9月17日
- 本棚登録日 : 2020年9月13日
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