短編集。表題作は、読めない日本の稀覯本『猫舌男爵』を巡る外国人翻訳家ヤンと関係者の話。ヤンの余計な気遣いで家庭崩壊しかけているコナルスキ氏が、最後に一応の平穏を取り戻してよかった。「睡蓮」手紙を遡るごとに女性画家の真実が見え、その生涯を噛みしめながら、彼女の美術展に赴いた気持ちになる。「太陽馬」ロシア内戦下で、少尉に随従するコサック兵の秘話。物語を託された側は生き抜いて欲しい。他二作品。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2022年
- 感想投稿日 : 2022年7月27日
- 読了日 : 2022年7月8日
- 本棚登録日 : 2022年7月8日
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