サブプライム後に何が起きているのか (宝島社新書 270)

著者 :
  • 宝島社 (2008年4月9日発売)
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感想 : 33
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サブプライムの仕組みを理解したうえで、
現在の世界の金融情勢なんかもわかります。

これ読んじゃうと余計投資が怖くて、
先行き不安に駆られてしまうよ。
作者の意図に反して。

サブプライムのバブルの実態ってよくわかってなかったので、
そのあたりは特にわかりやすいです。

かなりざっくりで、細かいところは違うかもしれませんが・・・

不良債権(住宅ローン:サブプライムローン)を
パッケージして証券化して、保険をかけることで格付けも上げる。
見かけ上はローリスクハイリターンの証券がバカ売れ、
住宅ローンもバンバン組まれて、金利も上がり続ける。
金融機関も金利上昇を前提に
レバレッジ(借りた金使ってさらに儲ける)かけて金を使いまくり荒稼ぎ。

しかし、そこで逆回転が起こる。

金利上昇に伴い、ローンが払えない人続出。
保険会社も支払い能力が追いつかない。
そうすると、ローリスクで買った投資家も一気に逃げ出し、
金が回らなくなって、破産すると。
証券そのものへの信頼と格付け機関の信頼が大きく失墜。

欧米諸国には、金融機関どうしで救済する金もない。
そこに中東・アジアの金で救済がはいる。
それは世界金融勢力図にも今後影響があると。

アメリカがどこまで沈むのか、もう昇らないのか。
誰にもわかりませんね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 金融
感想投稿日 : 2011年5月17日
読了日 : 2009年7月15日
本棚登録日 : 2011年5月17日

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