版画のはらうた I

  • 童話屋 (1992年10月27日発売)
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感想 : 23
5

文字ばかりの本に疲れて
慰めを求めて久しぶりに手に取った。

工藤直子さんの詩の世界が
これ以上望めないほどに
版画として表現されている。

野山を散歩するのが好きだが、
この詩集を読んでいると、
散歩している自分のイメージが
のはらの中に入り込み、
のはらにいる生き物や草木たちと等身大に
なっていくようである。
生き物たちの声は、私自身の声に重なる。
泣きそうな気持ちがするのは
なぜなんだろう?

読み終えた頃には、
のはらのみんなと触れ合って、
というか、なりきって
しばらく時を過ごしたみたい。
小さな深い旅。
またいつでも会いに来よう。



読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年5月4日
読了日 : 2022年5月4日
本棚登録日 : 2022年5月4日

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