白州正子さんが、明恵上人に関する文献や絵画に触れ、紀州や京都をめぐって得た、深い理解を書き表したもの。白州さんによる理解と、鎌倉時代のありようとが、自然に溶け込み、立体感と温もりをもって明恵上人像が伝わってくる。古文読み下しが苦手な読者にとって、やや取っつき難いのだが、その部分は声を出してゆっくり読むと少し理解が進むことがあった。明恵上人と白州正子それぞれの年譜、河合隼雄のあとがきにより、さらに読み取れるものがあった。
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- 感想投稿日 : 2021年8月12日
- 読了日 : 2021年8月12日
- 本棚登録日 : 2021年7月12日
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