元々のもの、地のもの、根源的なもの、何層にも大地に根を張った知への憧れとともに本書を繙く。著者は、どんな仕組みで日本中世の中心が出来あがっていったか、その仕組みの意図は何かを語り伝え、『忘れられた日本人』、『遠野物語』等の古典との結束を強く、洞察を深くする研究成果をわたしのポッケに優しく入れてくれた。文字社会と無文字社会、文書の世界と口頭の世界の関係原理、虹の立つところに市場を立てる意味、に関する著者の思考の過程を追体験するように読んでいくと自分の日本史についての無知さ加減を痛感し、暫く感想が書けなかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本
- 感想投稿日 : 2022年4月8日
- 読了日 : 2022年4月8日
- 本棚登録日 : 2022年4月8日
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