■明治元年(1868)12月15日、旧幕府軍は箱館を掌握。松前藩軍を一蹴、五稜郭にて榎本武揚を総裁に蝦夷政府を立ち上げた。海軍奉行荒井郁之助、陸軍奉行大鳥圭介、箱館奉行永井玄蕃、松前奉行人見勝太郎らと並んで元・新選組副長・土方歳三の姿もあった。鳥羽・伏見の戦以来、彼の戦振りをよく知る榎本は、歳三に陸戦の指揮権を委ねていた。その傍らには殺された両親の復讐に燃える美しい娘がいた…。必死の戦が迫っていた。戦の携行食としてパン作りを命じられた松前の和菓子職人が見た箱館戦争とは!?北の大地を揺るがした幕末維新期の凄絶な戦いを描いた、富樫倫太郎渾身の傑作歴史小説。
■■箱館三部作のうちの一つ。この話の裏側で「箱館売ります」のドタバタが行なわれているんでしょう。
何気にパン作りの話が面白かった。そうか、この時代はパンを作るも一苦労か。
人見さんがいい味で伊庭さんも出てきます。二人の恋愛模様が可愛い。本気の恋には純です。そして相変わらず土方さんがかっこよい。けど出番は少ない。カレーやビフテキやコーヒーが苦手な土方さんが読めます。最後はやっぱり切なかった。全体的に読みやすいしさらりと進めます。でも内容が内容なだけに悲壮感は・・・あるようでないかもしれない。全体的にテンポがいいしキャラが明るいから。もしあの時代、彼らが本当にあんな明るさで死地に挑んでいたというなら、やっぱり泣けてしまう。凄いなぁ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新撰組
- 感想投稿日 : 2011年8月18日
- 読了日 : 2006年11月14日
- 本棚登録日 : 2011年8月18日
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