「自力では人間界に行けないわたいやもっけにしたら、人間界は冥界より遠い場所。こおこにいて、あなたたちの安全を祈ることしかできないけれど。いつも、ルナのことを思っているわ」
スネリの笑顔を見て、ルナはもうこらえきれません。スネリの胸に飛び込むと泣き声をあげてしまいました。
スネリはいつまでもルナの背中をなでていました。
ようやく泣きやんで動きやすい服装に着がえたルナが、寝室のドアをひらくと、もっけが待っていました。ルナは、もっけに最後のお願いをしました。大きなふくろうすがたに変化してもらったのです。そうして、もっけのおなかにだきつきました。
肌ざわりのよい羽に顔をうずめながら、かなしいことがあったとき、つらいことがあったとき、丸いおなかがどれだけ癒しになったことかを思いだしていました。この感触をいつまでもわすれないでいたいと願いました。
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- 感想投稿日 : 2010年1月27日
- 本棚登録日 : 2010年1月27日
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