死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから (※ただし好感度はゼロ)2 (アース・スター ルナ)
- アース・スター エンターテイメント (2022年4月15日発売)
心に残るフレーズの多い巻でした。
2巡目とは立場が入れ替わった2人を見ると、オリアナが捧げたかけがえのない時間と気持ち、ヴィンセントの変わらない人柄と恋慕がよく伝わってきます。
変わったものと変わらないもの、記憶や順番を違えてもお互いを強く想う優しさに胸を打たれました。
オリアナに向けた3人の言葉が、印象に残っています。
まずはミゲル。「やりたいことを探すっていうのはつまり、楽しめるってことを探すってことだろ?」
オリアナを励まし、1歩進ませる良い台詞だなと思いました。
ミゲル自身も、7度の人生で楽しいこと探しをして、その全てでヴィンセントとオリアナの隣にいるのが楽しいと思ったのかな、と考えると、ミゲルのことが愛おしくて切なくて、頭をむちゃくちゃに撫でてやりたくなりました。
恋を自覚したオリアナに寄り添うヤナもすごく良かった。「オリアナの心は、オリアナのためのものよ」。
めちゃくちゃ良い。ありのままのオリアナを認めてあげる良いシーンだと思いました。何度やり直してもこの2人は親友になるんだろうとわかります。
人の助言を素直に聞いて甘えるオリアナのかわいさたるや、ヤナやヴィンセントの顔がゆるむのも仕方ありませんね。
最後にヴィンセントが(君がいないと、息もできない)って言ってるのが、ヴィンセントのクソデカ感情が全部詰まってる気がして、好きです。
初デートを台無しにされて、シャロンを袖にするのはちょっとひどいんじゃないかと思っていたのですが、息ができないんじゃしょうがない。
1巻の、2巡目のオリアナ視点だけではわからなかった、色んなキャラの感情に説得力が出る1冊でした。
- 感想投稿日 : 2022年6月11日
- 読了日 : 2022年4月22日
- 本棚登録日 : 2022年4月22日
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