フィールドワークで「調査される側」から見た文化人類学・民俗学の活動について。
権力論とかそういう話かと思ったら、学者が勝手に家に入ってきたとか民具を借りて返さないとか、流石に現代の研究倫理では克服されていそうな当然そらアカンでしょという、文字通り「迷惑」についての教本だった。
宮本常一の言う『調査というものは地元のためにはならいで、かえって、中央の力を少しずつ強めていく作用をしている場合が多く、しかも地元民の人のよさを利用して略奪するものが意外なほど多い。』に示される「中央」と「地元」の構造は、もはやアカデミアの世界だけではなく普通に生きる我々も陥りかねない問題とも思える。
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- 感想投稿日 : 2024年2月19日
- 読了日 : 2024年2月19日
- 本棚登録日 : 2023年11月15日
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