異国の出来事 (ウィリアム・トレヴァー・コレクション)

  • 国書刊行会 (2016年2月29日発売)
4.35
  • (8)
  • (7)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 129
感想 : 10
4

初読

ウィリアム・トレヴァーの外国が舞台の短編集

膜を張ったような独特のムード、匂いを感じる。
すぐに読みたいような、読み終えたくないような、
それでいて読みたくないと言ったら語弊があるのだけど
すぐ次の短編を読み始めたくないような…不思議な距離感。

パリが舞台の「ふたりの秘密」
完璧な短編、ってこういう事を言うんじゃないだろうか、
と思ったらやはり賞をとってるのね。
「人生においてある出来事が決定的な何かをもたらす」
という事をトレヴァーは書く作家のような気がする。
夏と海と少年2人と老犬。
ラストの1文は、ギャツビーと同じくらい印象的。
「版画家」も同じ匂い。

「家出」「ミセス・ヴァンシッタートの好色なまなざし」
のオチよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学
感想投稿日 : 2018年11月18日
読了日 : 2018年11月12日
本棚登録日 : 2018年11月18日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする