余命幾ばくもない刑事と死期を宣告された連続殺人犯…これだけ聞いた時には安っぽい設定にしたな、とおもったのですが、さすがページターナー。追い追われる緊迫感とゆっくり蘇っていく殺人犯の記憶がうまく絡み合って、読み応えがありました。
ただ、榊信一の身に起こったことは不遇と思いますが、気持ち悪い殺人衝動と澄乃への純粋な気持ちが1人の人間に同居しているのが感情的に理解できず、同情したらいいのか憎んだらいいのか気持ちが定まらなくて、読んでて落ち着かなかった。
ほのかに思いを交わしていた少年と少女が醜い大人の性の餌食になり人生を狂わせていく、というところは少し白夜行を思い出してしまった。
人に面白かったと手放しで勧めづらいけど、読んで良かったです。ドラマ化されるそうで、賀来賢人と吉田鋼太郎のイメージで読みました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年4月24日
- 読了日 : 2019年4月24日
- 本棚登録日 : 2019年4月24日
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