教養としての「金利」

著者 :
  • 日本実業出版社 (2023年4月18日発売)
3.66
  • (5)
  • (15)
  • (9)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 256
感想 : 12
4

●YCC:Yeild Curve Control=日銀当座預金金利(短期)+10年物国債利回(長期)
という2つの政策金利を組み合わせる手法。
 ※それまではそもそも中央銀行が制御できるのはごく短期の市場金利のみと考え
  られてきたが、現状の日銀は長期金利にも目標を設定して制御を試みている。

●金利スワップ:固定金利と変動金利の金利部分だけを交換する取引。
 ※固定金利は良い条件で常に手配できるとは限らないため、金利水準が低い間は 
  変動で借りといて、上昇機運が高まった場合は金利スワップを用いて固定金利化

●債権は安定資産=償還日には元本が変換されるから。株価のように数倍/数分の1
 に変動しないため。※倒産リスクがある場合を除く。
 長期的には上記のとおりだが、保有期間中に市中金利が変動(上昇)した場合は
 短期的には大幅に価格下落リスクは有る。デュレーション。

●低金利持続の背景(先進国はいずれも下落傾向)
 ①構造的要因
  潜在成長率(伸び代)の低下(資金需要の減少)、内部留保(+預貯金)の増加
  による資金ニーズの減少、少子化により設備投資の対象が海外(=外貨需要)に
  --->お金を借りてでも投資したい収益性の高い機会が減少している
 ②政策的要因
  既に、異常な水準で”金余り”をしている

●物価成長率の予測
 普通国債の利回りー物価連動型国債の利回り

●逆イールドの異様さ
 銀行は預金(=短期金利)を活用して融資(より長期)で運用して稼ぐモデル。
 長期金利>短期金利だから成立する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 投資
感想投稿日 : 2023年5月14日
読了日 : 2023年5月14日
本棚登録日 : 2023年5月14日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする