飲茶の「最強! 」のニーチェ

著者 :
  • 水王舎 (2017年11月30日発売)
4.27
  • (62)
  • (45)
  • (18)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 439
感想 : 49
5

⚠作用が強すぎて危険性すら伴う最強の自己啓発本

今まで何冊か哲学の本や自己啓発本を読んできたがここまで影響を受けた本は無い。
ツァラトゥストラも読んで、
過去や未来、周り人の評価、世間の目、常識等、何なら事実すら全ては存在しない、てか、気にするなとにかく今という現実のみ信じろという思考はなんとか身についたものの、「現在を肯定する」という「超人」の箇所については、言葉は分かってはいたもののしっかり理解できていない状態であった。そのため、「今という現実のみに生きて、その他は気にしなくなった、でもなんか希望とかないし、なんでも良くなってしまった」という、ニヒリズムの末人のような思考になってしまっていた。
だが、この本を読んで「自己を肯定する超人」を理解できたとともに、実生活まで落とし込むことができた。

岡本太郎の言葉を借りれば「一瞬一瞬を生きろ」ということであり、さらにその一瞬の生き方も一回一回の呼吸や足が地についている感覚など、普段は無意識の範囲にまで意識を持っていてみると一瞬一瞬を生きていると実感できる。その意識を持った上で、日常生活を過ごしてみると家事一つにしてもやりがいや情熱が生まれてくる。更にはそこに感動すらもあったりもする。そうすることで今現在を肯定できるということだと気付いた。更にそれを昇華させたものが芸術である、ということにも気付かされた。ニーチェの思想と岡本太郎の名著「自分の中に毒を持て」に通じる箇所が多々あると感じた。

周りの評価や、レッテル、常識、承認欲求というものにとらわれることが如何にバカバカしいか身を持って痛感できた。

⚠影響力が強すぎるため、自己を肯定しすぎた結果、周りの評価や世間の目を気にしなさすぎてアブナイ方向に進んでしまう可能性もあると感じた。現に私がそうなりかけた(笑)それほどまでに効果がある。ぜひ読んでみてください。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年1月14日
読了日 : 2023年1月14日
本棚登録日 : 2023年1月14日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする