永遠平和のために (岩波文庫 青 625-9)

  • 岩波書店 (1985年1月16日発売)
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目次でみる、章立てや「平和」を維持するための要件、端々にある一文など、響くことばは複数ありますし、そこを拾いながら読むだけでも、ロシアがウクライナへの侵攻を続ける今、考えさせられることが多いように感じます。

第1章の第5条項「いなかる国家も、ほかの国家の体制や統治に、暴力をもって干渉してはならない」などは、まさに今日の事件が「誤った選択」によるものであることを明快に示しているように思います。

とはいえ、一つひとつの文章が難解で、大変に読みづらいという印象を受けました。自分の読解力がないから、といえばそれまでなのですが、「で、結局何が言いたいの?」となるところが多く、最終的には「解説」のぶぶんをざっと読み、なんとなくわかったようなわからないような、というところです。
立憲君主制の国家が多かった十八世紀末に書かれた論文だということも理由なのでしょうが、「共和制」という体制がいかに理想的か、という部分についても多くのページが割かれており、単純に「どのようにして「平和」を実現し、継続させるか」という具体的な姿が(特に現代の世界において)イメージしづらい、というのも個人的には読みづらさを感じた理由だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 仕事
感想投稿日 : 2022年2月27日
読了日 : 2022年2月27日
本棚登録日 : 2022年2月27日

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