現代世界が抱える格差(貧困)問題を、マンガを使ってわかりやすく解説する、という趣旨の本。
主人公のキャラクターの設定や、それぞれの場面での組み立て方にツッコミどころは多くありますが、書かれている内容自体はしっかりしており、国際理解に役立つと思います。
特に、「緑の革命」が飢餓をもたらした流れ(=品種改良により収穫増を見込める農作物の栽培を開始→肥料や農薬などでコストがかかる→地主が大土地経営を開始し、機械化が進んだことで小作人が失業する→収穫量は上がってもコストがかさんでいるため農作物の価格は上昇→失業中の小作人たちには支払えない→飢餓)や、水の消費(バーチャルウォーター=食物を輸入することで、その食物が出荷されるまでに使われた水資源も同時に消費している、とする考え方)についても解説が加えられています。
現在の国際社会が抱える諸問題へ関心をもつ、そのきっかけとなる本だと思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
仕事
- 感想投稿日 : 2017年11月2日
- 読了日 : 2017年11月2日
- 本棚登録日 : 2017年11月2日
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