自分たちなりの「正義」の視点から「悪人」を裁くという犯人グループの動機は、SNSなどで顔が見えないことをいいことにあれこれと罵詈雑言を浴びせて炎上させている人たちのメンタリティと似ているなあ、と感じます。
イヴも言っていましたが、「英雄の行動はリモートコントロールでなされることはない」ですし、しっかりと顔を出して自分の言葉で発信・行動することが必要だよね、と思います。
「警察や法律がさばききれなかった社会悪を裁く」という、一見正義の見方にも見える犯人グループの論法ですが、これが「誰を裁くかは自分たちが決める」というテロリストの言い分であることに気が付かずに大衆が支持するという社会構造は(この作品はフィクションですが)未来になっても変わらないのだろうな、と思います。
決して面白くない作品ではなかったのですが、イヴの仲間に怪我人が多くてずいぶんと心配させられました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
個人
- 感想投稿日 : 2024年3月24日
- 読了日 : 2024年3月24日
- 本棚登録日 : 2024年3月24日
みんなの感想をみる