アメリカの衰退と中国の台頭。
日本のメディアによって盛んに報道されるこの図式も、日高氏の目線で考えると全く違ったものが見えてくる。
ワシントンリポートでおなじみのの日高義樹氏による本書は、アメリカ政財界や国防省、海軍などの重要人物に直接会って取材しているだけあって、その内容は極めて信憑性が高く信頼性が高い。
再選されたオバマ大統領もヒスパニックや黒人に支えられてのもので、社会主義的政策を嫌う多くの白人層からはすでに見放されている事実。
シェール革命が進行するアメリカで経済状況が大きく好転する可能性。
太平洋で軍事的台頭を深めつつある中国、それに対して強い警戒感を持つ共和党とアメリカ海軍。親中派であるオバマにも揺らぎが生じつつあるようだ。
本書の中で書かれている内容は、そのほとんどが日本のニュースには出てこないものばかりだ。
報道されていなくても現実に物事は進行している。テレビや新聞だけで本当の世界を知ることはできない。
未来を予測するのは難しいが、日高氏の本は先を見ようとする者に対して大いに参考になるだろう。
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- 感想投稿日 : 2013年3月30日
- 読了日 : 2013年3月30日
- 本棚登録日 : 2013年3月30日
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