最初はよくあるドロップアウト側からの告発本かと思いながら読み始めたが、すぐにそれが皮相的な短絡だということに気づかされる。裁判所は外部からの観察に曝される機会が少ないうえ、代替組織もないため競争原理とも無縁。そんな組織が自己目的化を始めたら、確かに筆者の言うとおり権利侵害の防壁としての役割は期待できないだろう。トルストイの短編を引き合いにした「空疎な知識人」としての裁判官批判も興味深く読めた。
ただやはり残念なのはどうしても「グチ」っぽく聞こえてしまう箇所があるところ。ある意味仕方ないのかもしれないが、そのために本意が伝わらない読者もいるのでは。売れているところを見ると杞憂か。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
司法制度
- 感想投稿日 : 2014年4月20日
- 読了日 : 2014年4月12日
- 本棚登録日 : 2014年4月3日
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