恋のすべてがここにある。
幻想的で脆く儚く甘い完璧なまでの桃源郷のような世界は、恋でなければありえない。
完ぺきな世界が一人の男の登場によって、みるみる歪で、醜く汚くけがわらしいモノになっていく時のあの哀しさ。
これが心を燃やした同じ人なのかと感じてしまう、なにかが決定的に変わってしまった世界でもがき続ける苦しさ、憎しみ、愛おしさ。
そして至る何も感じる事もできないほど、ズタズタになる心模様。
その絶望的で退廃的な風景を鮮やかに描いている。
これは恋愛ではない。
強烈なまでの恋なのだ。
忘れられない強烈な恋をしたことがある人にお薦めする作品。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2014年7月23日
- 読了日 : 2014年7月23日
- 本棚登録日 : 2014年7月23日
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