影をなくした男 (岩波文庫 赤 417-1)

  • 岩波書店 (1985年3月18日発売)
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幸運の金袋と引き換えに自分の影を灰色服の男に譲ったシュレミール。シュレミールは、大金持ちになったにも拘わらず、世間に相手をされなくなり、不幸の道へ。それでも、シュレミールは、最後の最後、自分の居場所を見つけることとなる。メルヘンあり、大旅行記ありと変化に富んだお話で退屈せずに読むことができた。一歩歩けば七里を行くという七里靴というのも面白い。これを履いて世界を闊歩するあたり、19世紀の博物誌を読んでいるかのようだった。ところで、エンデのモモもそうだったが、灰色というのは不吉なサインなのかなとも思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学
感想投稿日 : 2020年10月25日
読了日 : 2020年10月25日
本棚登録日 : 2020年10月24日

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