強烈な祖母に散々使い回され、エレンディラは神様にお祈りする。再び無垢な自分に戻して欲しい、愛を享けて欲しい。エレンディラが平然とウリウスに訊く。殺す勇気ある?ウリウスが砒素で殺しそびれるとののしる。満足に人も殺せないのね。いやはや強烈な。ばぁちゃんも刃物でようやく切り殺されるとき緑の血を流すなんて。エレンディラの体がオレンジ色とか、写真屋が頭をライフルで木っ端微塵になるとか、普段なら読まないグロテスクな表現。死が身近なものとして緊張感を生むのは南米ならではか。同掲された短編とともにお得で中身の濃い一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
南米文学
- 感想投稿日 : 2014年9月17日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2014年9月17日
みんなの感想をみる