訳者によると欧米の知人らから、「なぜ日本人はそんなに国連を有難がるのか」と不思議がられるとのことだが、本書を読むと国連が国連憲章の建前と異なり、南アフリカのヤン・スマッツを中心に著者のいう「帝国主義的インターナショナリズム」継承を企図し、設立され、その後、ネールにより、反植民地主義の先鞭をつけたことにより、設立当初と性格を異にし、今日に至っており、一貫したポリシーのようなものはないことがわかる。日本と国連との関係を考え直すには格好の書であると思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
世界史
- 感想投稿日 : 2021年2月11日
- 読了日 : 2021年2月11日
- 本棚登録日 : 2015年9月21日
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