読んだのはこの版じゃなかったけど、これを登録しておこう。
昔、従兄から何冊か借りて読んだ新井素子の本のうち、
唯一ちゃんとストーリーを記憶している作品。
人類滅亡の日が間近に迫って、最後に何をしたいかといったら、
ヒロインは鎌倉にいる元恋人に逢いたい一心で、練馬から歩いて行こうと決意。
途次、やはり世界の終わりを前に
心の箍が外れてしまった女性たちと接触する。
どうしても「チャイニーズスープ事件」が話題になりがちだけど(笑)
私はさほど猟奇的とも恐ろしいとも思わなかった。
もう後がないってわかっていたら、
そのくらいやらかしちゃう人ってのも、いるかも……なんて、
変にリアリティを感じたものだった。
むしろ、一番まともそうなヒロインが、
相手に受け入れてもらえる確証もないのに、
ひたすら目的地に向かって突き進んでいくっていうのが怖かったなぁ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
女流文学
- 感想投稿日 : 2012年6月19日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2012年6月19日
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