ネーミングは最悪。まあ、草の根の応用的な統計学という点では『ヤバい経済学』とオーバーラップする部分もあるのだろうけど、著者も違えば出版社も違うのだからそりゃないだろ。ましてや中身は悪くないのだから。
というか個人的にはとてもおもしろかった。制約理論の統計学的な観点やベイズ推定の入門、グループ間の比較に、稀に起こる事象の取り扱い、因果関係と相関関係の違いという、「統計の不思議」みたいなツボを突いたテーマを題材に繰り広げられる応用場面の紹介がおもしろい。
特にそれぞれのテーマで似たような2つの事例を示し、かたや成功、かたや失敗、その違いは何なのかみたいな描き方をしているところが良い。厳密に言うとどちらも成功とは言い難いケースもあるのだが、そういった統計学の扱いの難しさも含めてビジネス的に良い教科書だと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ビジネス一般
- 感想投稿日 : 2012年1月31日
- 読了日 : 2012年1月29日
- 本棚登録日 : 2012年1月31日
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