いくたびも雪の深さを尋ねけり
寒椿力を入れて赤を咲く
蜜柑剝いて皮を投げ込む冬田かな
藤の花長うして雨ふらんとす
とんねるに水踏む音や五月闇
六月を奇麗な風の吹くことよ
舟一つ虹をくぐつて帰りけり
短夜(みじかよ)やほろほろもゆる馬の骨
田の中の墓原(はかはら)いくつ曼珠沙華
凩(こがらし)や燃えてころがる鉋屑
恋にうとき身は冬枯るる許(ばか)りなり
子規の歌とともに、夏井いつきさんによる鑑賞が加えられている。鑑賞といっても、同じ俳人としてのもので、読みやすい。
読書状況:いま読んでる
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カテゴリ:
詩歌
- 感想投稿日 : 2020年10月30日
- 本棚登録日 : 2020年10月30日
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