百歳の力 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2014年6月17日発売)
3.67
  • (10)
  • (22)
  • (19)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 247
感想 : 26
3

篠田さんは103歳でこの自叙伝を書かれた。2016年現在は105歳になられるのか。大変な長寿である。彼女は墨を使った水墨画家で、本書の各章末に白黒の絵がコピーされている。カラーで見ると、墨をメインにアクセントで金が入っていたり、非常にセンスが良いことがわかる。筆をスッと引いた線が特徴的だ。時に四角を描き込まれていたりする。もし展覧会があれば、是非生で拝見したい。彼女の絵からは無限に想像が膨らむなにかが発せられているような気がする。抽象画はそれほど興味のないジャンルであったが、ただの食わず嫌いだったようだ。篠田さんは未婚である。お子さんもいない。43歳から2年の渡米経験をお持ちだ。本書では、両親からしつけられたこと、主に母について書かれている。どうも自由奔放に生きていることが、長生きの秘訣だそう。着物を粋に着こなす、とても素敵な女性である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 集英社
感想投稿日 : 2018年5月26日
読了日 : 2016年8月6日
本棚登録日 : 2016年6月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする