ジェンダーをテーマにした5編からなる短編集。
* * * * *
軽くテンポのよい文体ながら、読後うーんと唸って考えさせられてしまうような意表をつく作品でした。
短編ゆえなのでしょうが切り口は1つです。傷は浅いと思っていても、あとでじわじわと効いてくる。
そんな切れ味の鋭い洒落た話ばかりだったと思いました。
それにしても人間というものは、心の深部に刻まれた性差についての観念から逃れられないものなのでしょうか。
見方を変えれば、その観念を無垢な子供に刻みつける社会を変えることは不可能なのでしょうか。
背から下ろすことのできない十字架。5話目の初子さんのさり気ない言葉の数々。印象深かったです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ヒューマンドラマ
- 感想投稿日 : 2022年1月18日
- 読了日 : 2022年1月18日
- 本棚登録日 : 2022年1月18日
みんなの感想をみる