親鸞(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2011年10月14日発売)
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感想 : 124
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親鸞、どこかのお坊さんということしか知らない状態で読み始めた。平清盛が栄華を極めているときに生まれ、ある程度の身分があるのにもかかわらずやくざもののような人々に魅かれ、ある程度の悪をしなければ生きられない時代に、たとえ悪をしても浄土へ行く道があるのかを探すために比叡山に入り修行をするタダノリ(のちの親鸞?)を描く。
タダノリが修行する時代の比叡山は仏門をはなれ、身分を求め、権力闘争をしている、それに背を向けひたすらに仏を求めるタダノリ。やがてその生真面目さから比叡山を降り、町の聖として生きることになる。
僧として捨てねばならない欲をすてきれず、またその生真面目さゆえに他の僧のように適度に欲と付き合うことができず、ひたすらに自分を責める姿が描かれている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 娯楽
感想投稿日 : 2013年3月19日
読了日 : 2013年3月18日
本棚登録日 : 2013年1月5日

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