はじめての言語学 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2004年1月21日発売)
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感想 : 108
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黒田さんは、私にとってはNHKのロシア語講座の先生。
その黒田先生の、大学1年向けの言語学概論といったら、きっとこんな感じなのかなあ、と思いながら読む。
前期分の授業という感じかしらね。
だって、こんな風なんだから。

第一章。
一般人の「言語学」に対する思い込みに反論する。
第二章。
言語とは何か。
第三章。
音声学。
第四章。
文法論と意味論。
第五章。
言語のバラエティ。比較言語学、方言。

語り口は平易。
比較言語学と対照言語学の違いなんて、一言である。
おお、初めて知った!と思ったら、よく考えたら、私も大学生の頃、日本語教育の検定をとったときに、たしかやったな、と後になって思い出した。
いや、そんな自分のぐだぐだっぷりはよいとして、本当に分かりやすい。
名講義と言っていい。

それから、本書の魅力は、やはりいろいろな言語の事例が出てくることだろうか。
「言葉好き」の黒田先生の面目躍如たるところ。

もっとも、この先生、試験は厳しいのかもしれないな。
この本を読んでいるだけなら、安全だけどね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年6月18日
読了日 : 2022年6月17日
本棚登録日 : 2022年6月18日

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