文豪の凄い語彙力 (新潮文庫 や 85-1)

著者 :
  • 新潮社 (2021年4月26日発売)
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感想 : 12
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明治から昭和(戦後含む)の文豪たちの作品に見られる語彙を取り上げ、解説した本。
一章に一語が取り上げられ、短くまとめられている。

的皪、生中、糖衣、耄碌、薫風、岨、徒花…。
自分にとって、ここで初めて見た語彙は「秀雅」。
目次を見ると、「生中」「岨」「徒花」など、一応和語もあるけれど、なぜかすべて漢字表記されている。
そして、本文も基本的には解字が中心。

どういうことだろう?と思ったら、それは著者の山口さんが中国学の専門家だから。
最近「チコちゃんに叱られる」にも登場する人。
私もずっと前に『んー日本語最後の謎に挑む』を読んだ。
勝手に日本語学者だと思い込んでいたけれど、それなら納得だ。

お人柄か、温雅な文章。
思いのほか、読んでほっとする本だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年1月23日
読了日 : 2022年1月22日
本棚登録日 : 2022年1月23日

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