短編の名手長岡弘樹さんによる長編医療ミステリ。
長岡さんの連作短編の面白さに味をしめている読者にとってこの長編はどこか薄味というか、間伸びした感じがする。
明暗順応とか手の記憶とか福島弁とか、散りばめられた要素は面白く、連作短編にしたら面白くなるんだろうけど、長編になると途端に平板で盛り上がりに欠け、とっ散らかった印象になる。
主人公の医師が休職するまでに至った悩みが描き切れていないから、最後に選んだ答えの感動も少なめで残念。
やっぱり長岡さんはキレのいい連作短編読みたいです。
読書状況:読み終わった
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本
- 感想投稿日 : 2022年9月23日
- 読了日 : 2022年9月23日
- 本棚登録日 : 2022年9月23日
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