日本におけるイスラーム学の泰斗、井筒俊彦先生によるイスラーム概説書です。厳格な一神教であるイスラーム教がなぜベドウィン族から生まれたのか、ムハンマドにより創設されたこの宗教が同族から迫害されながらも広まった背景、『コーラン』の内容が「警告(タズキラ)」と「導き(フダン)」とに分けられる理由、「怒りの神」と「愛の神」の二面性を持つ唯一神アッラーについてなどなど、イスラームを学ぶ上での基礎知識が歴史的背景をもとに懇切丁寧に述べられています。この本の初版が出てすでに30年たとうとしてますが、今でもイスラームを学ぶためにまず手にしなければならない本であるのは間違いありません。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
東洋史
- 感想投稿日 : 2007年3月6日
- 読了日 : 2007年3月6日
- 本棚登録日 : 2007年3月6日
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