時間と自己 (中公新書 674)

著者 :
  • 中央公論新社 (1982年11月22日発売)
3.75
  • (36)
  • (47)
  • (56)
  • (4)
  • (3)
本棚登録 : 1038
感想 : 55
5

時間を見るときは、時間そのものではなく、いつまでに何分たったまでの、時間のあり方を見ている。
すべてのものは何らかのこと的なあり方をしている。
存在者の存在と、あるということそれ自体には根本的な違いがある。
自己の自己性とは、自己自身による自己認知なのである。
主語的自己と、述語的な私。

鬱→メランコリー型→真面目な人に多い。
→インクルデンツ(秩序の中に自分を閉じ込める)、レマネンツ(負い目を負う)
→所有の喪失
役割同一制

癲癇→アウラ体験:主観的で絶頂的な発作。現在が永遠に思える。
→現在が永続的かつ、それだけで満たされている状態。

アフリカ→時間の感覚:ササとザマ二のみ
ササ→生きられる現在
ザマ二→恒久的で全てを飲み込む過去

現状を維持するために未来を見るか、現場から逃げるために未来を見るか
時間が時間として流れている感覚と自分が自分として存在していると言う感じは同じ

現在の一瞬は人間が永遠の死と真正面に向き合って存在の充満を生きる輝かしい瞬間
人間に関するいかなる施策は死を真正面から見つめたものでなければいけない

私たちは時間を色付けて生きている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年2月12日
読了日 : 2021年2月12日
本棚登録日 : 2021年2月12日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする