いわゆるコロンボ式、倒叙ものの連作短編集。
このスタイルのものは、犯人と探偵役の対決がみどころになると思う。反抗過程で起きた小さなミスを、いかに引き出し、突き詰めるかが盛り上がりどころ。
構図自体は外れていなかったが、どちらかといえば超人然とした刑事が、犯人の見えないところで解決してしまっている、という印象があったのが少しマイナス点。
また途中までは、共通して登場する「完全犯罪指南書」の扱いがちょっと中途半端だなぁ、と感じていたが、これについては最後にひっくり返ってよかった。ただ、エピローグではなく、もっと拡大した続編の長編でも書いて、そこで著者の別シリーズの探偵と対決してくれての結末なら、さらによかったのだが。
3
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2016年4月29日
- 読了日 : 2016年4月29日
- 本棚登録日 : 2016年4月29日
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