倒叙の四季 破られたトリック (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社 (2016年4月7日発売)
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本棚登録 : 145
感想 : 32
3

いわゆるコロンボ式、倒叙ものの連作短編集。
このスタイルのものは、犯人と探偵役の対決がみどころになると思う。反抗過程で起きた小さなミスを、いかに引き出し、突き詰めるかが盛り上がりどころ。
構図自体は外れていなかったが、どちらかといえば超人然とした刑事が、犯人の見えないところで解決してしまっている、という印象があったのが少しマイナス点。
また途中までは、共通して登場する「完全犯罪指南書」の扱いがちょっと中途半端だなぁ、と感じていたが、これについては最後にひっくり返ってよかった。ただ、エピローグではなく、もっと拡大した続編の長編でも書いて、そこで著者の別シリーズの探偵と対決してくれての結末なら、さらによかったのだが。
3

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2016年4月29日
読了日 : 2016年4月29日
本棚登録日 : 2016年4月29日

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