【小説24巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身3」

著者 :
  • TOブックス (2020年9月10日発売)
4.26
  • (72)
  • (44)
  • (28)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 761
感想 : 42

ダンケルフェルガーやアーレンスバッハの文化の違いが際立つ巻だった。やっぱり名捧げは普通じゃないよねぇ。

ローゼマインの下町商人式社交、
エーレンフェストの下位領地式社交、
ダンケルフェルガーの騎士を抑える権謀術社交、
アーレンスバッハの私次期アウブですから社交
同じ国内でもこんなに文化が違う。

※アーレンスバッハ式の本来の社交方式は不明。
南の地だし、国外との交流も多いから結構大らかな所があるんじゃないかと勝手に思っているけど、ダンケルフェルガーの方が南だった…

Ⅲ巻はいろんな意味でディートリンデが起こした珍行動が目立った。
ハンネローレの芯の強さも書かれているだけに、対比すると月とすっぽんに。
自領の者にもあいつヤバイ認定されてるディートリンデ。
一般的な貴族教育を受けたはずなのに、次期アウブになってどれだけはっちゃけたのか…。

★ディートリンデの「わたくし、次期アウブですもの」わがまま事項
・貴族院の物語のように卒業式の朝に迎えに来てと婚約者を寮から追い出す
・他領との共同研究結果の作品のシュミルがすぐ欲しいと騒ぐ
(ジークリンデとハンネローレもドン引き)
・参加者の度肝を抜く、ふんだんに盛られた髪型とピカピカ奉納舞(の結果、気絶して式を中断)
・行動を縛るためフェルディナンドの名を捧げよと要求
・エーレンフェストでもやっているならここでも神事をやれと祈念式をフェルディナンドに命じる

1巻の間にこれだけ騒ぎを起こすディートリンデもなかなかですね。
ローゼマインも人のことは言えないけど…。

そんな騒ぎの裏でなんだか不穏な空気も出てるし、ヴィルフリートは勝手に不信感募らせてるし。
アナタ録音の魔術具でローゼマインが講義を頑張る理由を一緒に聞いたでしょうに…。
こうしてみるとやっぱりローゼマインの事をあまり理解できてないんだね。
レスティラウトの方が理解できていた気がする。
彼の描いたローゼマインの力作が、ハルトムートとクラリッサに見つかったらどうなるのかちょっと気になっているので、今後出てくることを期待。

アーレンスバッハのアウブの体調不良や、第一夫人が急速に衰弱して亡くなったという記述や、左手に義手の文官っぽい殿方がゲルギオーネの側近になっているという証言など、いよいよ陰謀が本格的に動きそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2023年8月26日
読了日 : 2023年8月17日
本棚登録日 : 2023年6月25日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする