最近はまりつつある貫井徳郎さん作品。タイトルがなかなか禍々しい。今まで読んだ「悪の芽」「壁の男」とはまた違って、登場人物全てが愚かしいのでムカムカすること請け合い。
誰もが羨むようなエリートサラリーマン一家殺人事件が起こった。妻も子供2人も殺害。犯人は誰なのか?動機は?フリーのルポライターが事件の真相を追う。インタビューしていくうちにこの夫婦の人間性が暴かれていく。
どいつもこいつも…と誰一人として共感出来ない。だがそこが良い。人間の持つ醜さが泥臭くていい。容姿端麗で人たらしの女。過去を自分のいいように解釈し、改竄し、自分が傷つかないように振る舞う女。娘に手をだすゲスな父。その娘を泥棒猫扱いする母。自分の為なら彼女をだしにして地位を手に入れようとする男。そしてネグレクトで3歳の娘を衰弱死させた女。
まぁ酷いけどこれも人間の性なのか。これだけ醜い部分が描いてあるのは面白い!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
貫井徳郎
- 感想投稿日 : 2021年6月16日
- 読了日 : 2021年6月16日
- 本棚登録日 : 2021年6月16日
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