遊びの中世史 (ちくま学芸文庫 イ 23-2)

著者 :
  • 筑摩書房 (2003年11月1日発売)
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近代以前のヨーロッパにおいて、どのような「遊び」が行われていたかを明らかにすることで、「遊び」という語が持つ意味を明らかにしたもの。
「近代スポーツ」概念は、19世紀イギリスにおいて誕生したものであるが、それ以前の「スポーツ」には「娯楽・遊び」という意味も含まれ、その語が指し示すものにはチェスやトランプから、ボールを使ったクロス競技やポーム競技も含まれていた。本書ではそれら、ヨーロッパで行われていた「遊び」の多くの事例が示される。後半では改めて「遊び」の概念が検討されており、「近代スポーツ」概念の相対化を行っている。
また、解説はスポーツ人類学者の寒川恒夫が行っており、そこでは日本における「遊び」が紹介されており、解説ながら読みごたえあるものとなっている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: スポーツ史
感想投稿日 : 2014年4月24日
読了日 : -
本棚登録日 : 2014年2月24日

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