2001年発行。もう10年前か。このころは教育学系のものに全く興味はなかった。
子どもが学力をつけても意味がない(学力という資産を持ってもその資産が実社会では有効でない)ことを悟り,学ぶことを避け始めたと著者は認識する。:佐藤学『「学び」から闘争する子どもたち』岩波ブックレットN0.524,2000年。
グローバル市場経済では同じ能力ならより安価な労働力を求める。日本の子ども達は競争にさらされる(日本の大人が日本の子どもを見捨てている?)。
大人社会は学力をつけることを求める。学力は階層的であるという思い込み。基礎学力を身に付けさせようと躍起になる。→身に付けさせようとする基礎学力のレベルが低すぎ。子どもは最近接発達領域での学びを求めている。
これからの社会に対応する教育は自ら学べる適応的な学習者を育むことが重要→教育を受ける側の資質を変える(向上させる)取り組みをすることによって,制度や様式の問題や障壁を乗り越えさせられるのでは。
→受け身の授業様式ではなく,協同的な学びの様式に変化する可能性
習熟度別指導 ×
少人数指導 ○:但し,非常勤講師でまかなっているようではダメだ。
大人の学力や教養が低い。子どもの学力や教養はいわずもがな。
※制度的問題も孕むが,教師の意識次第で取り組みは変わるし,変わっていけると思えた。教師が教えることのプロであることを自ら担保する必要があるのだな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
教育方法
- 感想投稿日 : 2011年6月21日
- 読了日 : 2011年6月21日
- 本棚登録日 : 2011年6月19日
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