荒野の七人 アルティメット・エディション [DVD]

監督 : ジョン・スタージェス 
出演 : ユル・ブリンナー  スティーブ・マックイーン  チャールズ・ブロンソン  ジェームズ・コバーン  ホルスト・ブッツホルフ 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
3.93
  • (26)
  • (64)
  • (22)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 193
感想 : 34
4

映像特典のインタビュー(ファン代表的な)に、ジョン・カーペンター御大が出てきて大爆笑。
これの直前に『ザ・フォッグ』を観たばかりだよ!
カーペンター御大=ハワード・ホークス好きとしか知らなかったけど、
やっぱりここらへんも好きなんでしょうね。

『荒野の七人』、言わずと知れたクロサワの『七人の侍』の翻案なんですが
そればっかり、比較でしか語られないのはナンセンス・・・
というかあまりにかわいそう(笑)。
そりゃどう考えたって『七人の侍』の方が上に決まってる。
だいたい、『七人の侍』の方が尺が1時間20分も長い。
だからそういうこっちゃないんです。

カーペンター御大が非常に良いこと言ってます。アツい。
「楽しめばいいと思う。偉大な作品というわけでも、
変わった西部劇というわけでもない。楽しい作品。」

この頃は、日本映画の方が面白かった時期だと思う。
それはバイオレンス描写等の違い。
というのはアメリカの映倫(ヘイズコード)の規制が強かったから。

これまたカーペンター御大のお言葉を借りると、
「1959年『リオ・ブラボー』(ハワード・ホークス監督)、
1960年『荒野の七人』・・・西部劇の終わりの始まり。」
60年代はマカロニウェスタンの時代だし、サム・ペキンパーが出てくる。
日本だと「時代劇の終わりの始まり」は、1962年の『椿三十郎』らしく、
時代の流れとしてリンクしてる気がする。


『荒野の七人』、原題は『The Magnificent Seven』。
というとやはりザ・クラッシュ。
ジョー・ストラマーは西部劇好きだったような。

内容はちゃんと面白かったです。
ただ中盤のドラマパートがダルいなーって感じだし、
「お前なんで今来るんだよwwwwww」とか
ツッコミどころもけっこうある。

ジョン・スタージェス監督ですが、この人はキャラ萌えさせるのが非常に上手い気がします。キャスティングまで含めて。キャラが立ってるというか。
それは、今考えると「あの俳優の若い頃は!」って感じが大きいのかもしれないですけどね。

『OK牧場の決斗』はキャラ萌え映画。非常にかわいらしい作品。だから今の目で観て「男くさい」のを求めてる人には不評なのかも。これ、女性が観た方が面白いと思うんですよね。BLものっていうか(笑)。
『荒野の七人』の後の『大脱走』はですね、やっぱり名作。

ユル・ブリンナーとマックイーンはこの映画だとけっこうどうでもいい。だから『大脱走』だとマックイーンはあんだけ目立つ。
この映画ですっごく良いのは、やっぱりブロンソンとジェームズ・コバーン。どちらもめちゃくちゃカッコいい。特にブロンソンのセリフは男の中の男でアツい。
泣けるんです。
イーライ・ウォラックも含めて、脇役の方が濃くて面白い映画ですね。

この映画の内容、のちの『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』で描かれたこととダブって見えるんですよね。大昔にこんな映画を作れたのになぜ?って。『ヴェラクルス』のせいでメキシコ人から非難を浴びて、メキシコに非常に気を遣った内容になったんだとか・・・。
インディアンの扱いひとつにも、当時の空気が感じられます。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 西部劇
感想投稿日 : 2014年3月6日
本棚登録日 : 2014年3月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする