『スピード』、ヤン!デ!ボン!の初監督で大ヒットした作品、久しぶりに通して観た。途中からだと3回ぐらい観てるけど、冒頭のエレベーターのシーンとか完全に忘れてた。
この映画はパクりばかりだけど、なんで面白いかが今回ちょっとだけわかりました。
私が高校生の頃の映画で、当時大ヒットしたのでこの映画を好きだって言う同級生も多かったですね。まあハリウッドのアクション映画なので今では当然ダサい存在になっているけど笑。Gショックのスピードモデルとか懐かしいです。
『ダイハード』とかは今だに(一周回って)「大好きな映画です!」って胸を張って言えるんだけど、『スピード』が好きです!って言うのは恥ずかしい笑。
私も特に好きな映画ではないです。が、ハリウッドのアクション映画としてはやはり面白いです。
『ダイハード』のヒット以降、閉じ込め型のアクション映画ってけっこう量産されたけど、その後目立ったヒットってなくって、次が『スピード』って感じでしたね。この映画は比較的低予算で、シンプルなのが良かったんだと思う。ヌーヴェルヴァーグ的な感じ。
キアヌリーブスもサンドラブロックもこの映画で知りました。(『マイプライベートアイダホ』や『デモリションマン』とかあったけど笑)。
有名な話だけど、プロットの元は黒澤明原案の『暴走機関車』。あと、わりと最近気づいたのだけど最後のところってジャッキーチェンの『ポリスストーリー2』と『3』のパクりだと思う。(これを大真面目に語ってる人が少ないので論評を探してます)
じゃあこの映画のオリジナル要素の部分で、面白かった理由って何?と考えたら、それは「セリフの面白さ」だよなあと今回気づけた。
そして、このセリフを書いたのは脚本をリライトしたジョスウェドンらしい。『アベンジャーズ』とかのね。
脚本のグレアムヨスト曰く「劇中の会話の98.9%はジョス・ウェドンが書いたものだ。僕は会話を彼のように書けなかった」。
だから、『スピード』が面白い理由は、グレアムヨストがすごいんじゃなくてジョスウェドンがすごいんじゃないだろうかと。
あともうひとつ気づいたのは、顔面どアップがほんと多いこと。セルジオレオーネかい!ってぐらいどアップが多い。そのせいで、とても緊迫感がある。
監督のヤン!デ!ボン!は元々撮影監督として有名で、私の世代だとこの人の映像をだいたい通ってきている。オランダ人で、元々ヴァーホーヴェンの右腕だった人で。『ダイハード』『ブラックレイン』『氷の微笑』『リーサルウェポン3』とかね。『ブラックレイン』は大阪版ブレードランナーって感じなのでちょっと違うけど、だいたい赤味のある夕陽っぽい感じの、光をすごく美しく撮る印象がある。『スピード』もそういう感じの映像ですね。
追記:書き忘れてたけど、この時ってまだユナボマーが逮捕される直前。そのへんもプロットに取り込まれてたのもヒットの背景にはあるかなーと、当時のうっすらとした記憶を思い出しました。
- 感想投稿日 : 2019年2月25日
- 読了日 : 2019年2月24日
- 本棚登録日 : 2019年2月24日
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