新装版 マリオネットの罠 (文春文庫) (文春文庫 あ 1-27)

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年11月10日発売)
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感想 : 238
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「私のことを、父は”ガラスの人形”だと呼んでいた」

森の館に幽閉された美少女。ガラスのように脆い神経を持った美少女を助け出そうとするが、それは新たな連続殺人の始まりだった。錯綜する人間の欲望と、息もつかせぬストーリー展開。赤川次郎の処女長編ミステリにして、サスペンスの最高傑作。

伊坂幸太郎さんの”3652”で、影響を受けた本として、紹介していたため、手に取ってみました。

まず、冒頭。

トラックの運転手が雨降る森の中で殺されるシーンから始まる。不気味な描写だけど、興味を惹く表現の数々に、「あっこれ、当たりだ。絶対、面白い」と確信しました。サスペンス系の作品はあまり読んできてないけど、大満足。

ページ数も350ページ程度と比較的読み切りやすいボリューム。本作は四章構成で,それぞれの章ごとで雰囲気が異なっており、ドキドキハラハラしながら僕の興味を離さない展開。切れ味鋭いサスペンス。後半に驚きの真相が明らかになる。

これが赤川次郎さんの長編処女作とは恐るべし。脱帽です。早く他の作品も読んでみたいと思えるほどにハマりました。(赤川次郎さん、これからよろしくお願いします。)

みなさんもこの、サスペンスの最高傑作。ぜひ、手に取ってみてくださいね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年12月7日
読了日 : 2022年12月7日
本棚登録日 : 2022年12月4日

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