話によってそれぞれ視点人物は違うが、フリーライターの大刀洗万智を事件を追求する中心に据えた短編集。大刀洗万智は「王とサーカス」という長編で主人公になっていて、非常に面白い話だった。見かけのクールさの下に熱い思いを持ったなかなか面白い人物だ。しかし、この短編集では余りにも切れ者過ぎるんじゃないだろうか。それが少し息苦しさを感じさせる上に、事件が余りにも暗すぎる。暗澹たる思いになる。後味が悪いのだ。小説としてはとても上手いとは思うのだが、私には米澤穂信は、短編より長編が良いみたいだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2019年10月14日
- 読了日 : 2019年10月14日
- 本棚登録日 : 2019年10月14日
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