真実の10メートル手前

著者 :
  • 東京創元社 (2015年12月20日発売)
3.64
  • (112)
  • (375)
  • (319)
  • (45)
  • (5)
本棚登録 : 2251
感想 : 329
3

話によってそれぞれ視点人物は違うが、フリーライターの大刀洗万智を事件を追求する中心に据えた短編集。大刀洗万智は「王とサーカス」という長編で主人公になっていて、非常に面白い話だった。見かけのクールさの下に熱い思いを持ったなかなか面白い人物だ。しかし、この短編集では余りにも切れ者過ぎるんじゃないだろうか。それが少し息苦しさを感じさせる上に、事件が余りにも暗すぎる。暗澹たる思いになる。後味が悪いのだ。小説としてはとても上手いとは思うのだが、私には米澤穂信は、短編より長編が良いみたいだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2019年10月14日
読了日 : 2019年10月14日
本棚登録日 : 2019年10月14日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする