何曲か聴いててピンとこない音楽があったり、マッドチェスターは思った以上に深いものだなーと思ったり。近頃(この作品には出てこないが)ローゼズが再結成したし、マッドチェスターの造形が深まった良い機会になった。80年代の音楽はよく批判の対象になりやすいが、バンド主義だったロック黄金期70年代とオルタナブームの90年代の間で揺れ動いた独特の時代と文化でうまれた貴重な産物だと思う。バンド中心のライブではなくてオーディエンス中心のクラブが主な活動の場で、その点は忠実に描かれていた。ただ、イアンの自殺やバンドの成功と失敗の道程を、短時間に詰め込み過ぎて、その上トニーの回顧録とあってマッドチェスターがいかにもファクトリー・レコードだけが作ったブームメントに見えた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
洋画
- 感想投稿日 : 2012年3月13日
- 読了日 : 2012年3月13日
- 本棚登録日 : 2012年3月13日
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