米が日本に伝来してから現在まで、どのような米がどのような形で栽培され、どのような形で社会と関わっていたのかの歴史をまとめた一冊。小麦粉は精進料理として入ってきたとか、昔は同じ水田で他品種を同時栽培していたとか、水田を中心に米の栽培と魚の養殖がセットだったとか、かつては人糞が海に流出し、それがプランクトンの餌になっていた、とか興味深い話がいろいろ。戦後になって初めて純粋な「食品」になった、という視点もなるほどと。そういえば子供の頃は、まだ米の品種は「○○何号」みたいな名前だったな、と思い出したりも。思えばそれは戦略的食糧だった頃の名残だったんだ、と。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
新書・文庫
- 感想投稿日 : 2020年11月26日
- 読了日 : 2020年11月23日
- 本棚登録日 : 2020年2月23日
みんなの感想をみる