茶色の朝

  • 大月書店 (2003年12月8日発売)
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大きなものに取り込まれそうになった。そのとき自分に何ができるのか。この短編ともいえないショートショートが刊行された当時のフランスの社会的背景を少し調べたが、これは今日本で生きる自分たちにとっても他人事ではない。

自己保身、他人への無関心、思考の放棄。

時に政治家へ批判の矛先が向かうことがあるが、では自らはどうなのか。何かを変えるための行動を起こしているのか。諦観していないだろうか。

政治的主張は控えるけど、政治でなくても身近な家族や友人、会社の関わりをイメージしながら読めると思う。

茶色の朝を迎えないために読んでおくと良い一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2024年3月26日
読了日 : 2024年3月26日
本棚登録日 : 2018年12月27日

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