読んだ本について語るには、むしろその本を読まない方がいい。こんな矛盾しているような言い分ですが、唸ってしまうほど納得がいきます。なにが読んでいる状態で、なにが読んでいない状態なのか、「読書」の不確定さから議論が広がっていきます。
本を読むときはどんな形であれ必ず自分と対話しているはず。読書は、自身の内部で書物を変容させ取り込んでいく過程であり、自分というフィルターでろ過していく作業ですよね。同じ本を別々の人が読んでも違うし、再読によっても変わる。読むことは創りあげることでもあると思います。
読書の延長としてある批評という行為も、だから、教養という枠には収まらない創造的なものですよね。私は著者のいうことを既にどこかで理解していたような気がします。
「ル・モンド」などでとりあげられたベストセラー。
読書状況:積読
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- 感想投稿日 : 2022年8月11日
- 本棚登録日 : 2022年7月17日
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